今回はスタッドレスタイヤの寿命と夏に使用しても問題がないのかについて紹介していきます。
スタッドレスタイヤは凍結した路面や雪道を走りやすくするために、夏のタイヤよりも柔らかく出来ています。
何故かと申しますと、雪が積もる地域では気温がマイナスになることが当たり前で夏タイヤと同じ硬さのゴムを使用する凍結した路面を走る際に摩擦力が足りずスリップの原因になり交通事故を起こしかねません。
なのでゴムを柔らかくして摩擦力を上げ路面にタイヤが食い込みやすくしています。
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スタッドレスタイヤの寿命
スタッドレスタイヤの寿命については一般的には三年とされていますが、他にも判断基準があるのでそちらを紹介していきます。
タイヤの溝の深さが新品時と比べ50%以上残っていること
スタッドレスタイヤにはスリップマークという交換の目印とは別に、プラットフォームという目印がついています。
こちらの目印は、タイヤの溝が50%まで減ると出てくるためこの目印を見つけたら直ぐにタイヤの交換を行ってください。
タイヤゴムの硬度
タイヤにはコンパウンドという硬さの数値があり、このコンパウンドがスタッドレスタイヤは柔らかく夏タイヤよりも早く硬化してきます。
なので溝が50%以上残っていても長期間使用しているとゴムが硬化しグリップ力が失われます。
3年以上同じスタッドレスタイヤをはいている方はカー用品店でタイヤの硬度を計測してもらいましょう。
硬度の数値に明確な基準があるわけではないのですが硬度が60くらいになると交換が一般的です。
ひび割れの有無
スタッドレスタイヤを長く履いているとタイヤが硬化しひび割れてしまう事があります。
小さくてもひび割れは危険ですのでタイヤ用品店で見てもらいましょう。
スタッドレスタイヤの寿命は夏使用や通年使用しても大丈夫なのか?
積雪や凍結がない夏の路面ならスタッドレスタイヤでも問題がないのでは?と思う方もいらっしゃると思いますが、結論から申し上げますと夏にスタッドレスタイヤを使用することはNGです。
その理由を紹介していきます。
ハンドリングレスポンスが低下する
ハンドリングレスポンスとはハンドルを切った際の反応のことで、ハンドリングレスポンスが高いとハンドルを切った際の反応がよく操作性が高いと感じます。
ではなぜスタッドレスタイヤはハンドリングレスポンスが夏タイヤと比べ低いのか、それはタイヤの柔らかさと溝の深さが関係しています。
スタッドレスタイヤは夏タイヤに比べタイヤ溝が深く、タイヤのゴムが柔らかく出来ていて、コーナーを曲がる際にタイヤの内側や外側に力がかかるのですが、タイヤが柔らかかったりタイヤの溝が深いとその分沈み込む量が多くなります。
その沈み込む量が多いとハンドルを切った際に遊びとなってしまい反応が鈍くなってしまいます。
ハンドリングレスポンスが低下するといつものハンドルの切れ量と差が生まれ、カーブを曲がった際に大きく膨らんでしまい対向車や隣の車にぶつかり大事故を起こしかねません
雨で濡れた路面ではスリップしやすい
スタッドレスタイヤの特徴の一つとして凍結路面でのグリップ力がありますが、この凍結路面でのグリップ力はどのようにして得ているのか、それは凍結路面上の水分をタイヤの溝で吸い上げて氷との間の水分を無くしてグリップ力を得ています。
例を挙げますと、冷凍庫から出したばかりの氷は手でつかみやすいかと思いますが、この氷が溶け水分を帯びるとツルツルと滑り掴みにくくなると思います。
この現象が路面とタイヤのあいだで起きています。
しかしスタッドレスタイヤは凍結路面上の僅かな水分の吸い上げを想定されて作っているため、雨が降り水たまりがあるほどの水分量は想定ていされていないためタイヤの溝がキャパオーバーになっていしまいハイドロプレーニング現象が起こりスリップしてしまう可能性が高まります。
スタッドレスタイヤを通年使用すると寿命が縮む
夏と冬をスタッドレスタイヤのみで使用すると上記のような弊害やタイヤ自体の寿命も早まってしまいます。
高温の路面の走行や制動時の路面との摩擦による摩耗・紫外線による劣化が主なタイヤの寿命を縮める要因なのですが、夏には高温の路面の走行が多く夏と冬に通年使用すると紫外線に当たる時間も増えてしまいます。
夏と冬でタイヤを取り換えた方が、路面との摩擦も紫外線に当たる時間も減りスタッドレスタイヤの寿命が伸びます。
またスタッドレスタイヤのほうが値段が高いため早々に履きつぶしてしまうのはもったいないですね。
スタッドレスタイヤの寿命は夏使用で短くなるの?【まとめ】
いかがでしたか?
今回はスタッドレスタイヤの寿命が夏使用で与える悪影響について紹介致しました。
冬道は夏の路面に比べ危険も多いです。
この記事を通して自分の身を守る為のタイヤのメンテナンスや正しい使用方法を知っていただければと思います。