「進入禁止」の標識は、特定の道路への不適切な進入を防ぐために設置されています。
しかし、時にはこれを見落とし、違反してしまうことがあります。
この記事では、「進入禁止」違反に関する点数、罰金、そしてその違反が消えるまでの期間について詳しく解説します。
進入禁止とは?
正式には「車両進入禁止」と言います。
「車両進入禁止」の標識がある場合、文字どおり、そこから車両は進入することができません。
主に一方通行の規制のある道路の出口に設置されており、ここから進入してしまうと、道路を逆走することになりますので、大きなリスクとなります。
対象となるのは、歩行者以外の「すべての車両」です。
ただし、多くの場合は「自転車を除く」という補助標識があり、自転車であれば逆走して通行することが許可されています。
さらに「18-20」など時間帯が書かれている補助標識がある場合は、指定の時間帯のみ効果を発揮しますので、時間帯から外れていれば進入することができます。
車両進入禁止と間違えやすい標識
「車両進入禁止」は、この標識がある側から進入してはいけないという意味ですので、言い換えれば、一方向からの進入が禁止されている標識です。
これとよく似た標識に「車両通行止め」というものがあります。
これは完全に車両は通行してはならないという意味で、方向性は問いません。
「車両進入禁止」は丸い標識で塗りつぶした赤に白い横線が描かれており、「車両通行止め」は同じく丸い標識ですが、赤丸に赤斜線が描かれています。
言葉にするとよく似ていますが、標識は全く違うので判別できるようにしておきましょう。
進入禁止の違反点数の計算
「進入禁止」違反を犯した場合、運転者にはペナルティが科されます。
車両を問わず違反点数2点が加算されます。
テストなどでは間違った回答をすると減点となるためか、違反点数も「減点」と思っている方も多いですが、累積制のため加点となります。
罰金の規定
「進入禁止」違反は、青キップを渡される行政処分のため罰金ではなく反則金になります。
車両の大きさによって変わりますが、普通車で7,000円です。
ちなみに、青切符は比較的軽い違反について、反則金を納付すれば、罰金や刑事罰を免除されるという意味です。
反則金を納付しない場合は、納付書が2回ほど届きます。
それでも納付しないと「反則金未納通知書最終通知」が届き、警察への出頭要請がきます。
出頭要請も断ると、交通裁判で争うことになり、起訴された場合は、有罪、つまり罰金を科され前科が付きます。
取り締まり上の不備があるなど明確な根拠があり、よほど強い気持ちがなければ、反則金を納付したほうが無難でしょう。
なお、赤切符の場合は刑事処分となるため即「罰金」となり、前科も付きます。
反則行為とは言えない重大な交通違反をした運転者に発行されます。
違反点数が消えるまでの期間
一定期間、無事故・無違反であれば違反点数は消滅します。
違反点数は0点から始まる累積制です。
原則として、その違反発生から1年経つと、その分の違反点数は消滅します。
例えば、最初の違反で2点加算され、1年経過後に別の違反で2点加算された場合、前の違反点数は消えていますので、2点となります。
また、無事故・無違反期間が2年以上ある場合は、その違反点数が3ヶ月で消えるという特例があります。
適用されるのは、3点以下の低い点数の交通違反であることです。
なお、いずれの場合も違反点数は消えますが、違反履歴は消えません。
進入禁止の点数は?【まとめ】
「進入禁止」違反は、軽視されがちですが、重大な事故になる可能性もある交通違反です。
原則として「標識を見落とした」「気づかなかった」は許されません。
道路交通法を守り、安全運転を維持することが、私たち一人ひとりの責任です。