アウディは、世界的にはドイツの3大高級車ブランドの1つと言われています。
他の2つはメルセデス・ベンツとBMWですが、アウディは技術やデザインの革新性で、両者とは一線を画しています。
日本でも、そうした革新性を好む車好きを中心に、アウディは人気のブランドです。
とは言え、高級車ブランドですから、新車アウディに手が届く人は多くありません。
そのため、中古アウディも人気なのですが、なぜか中古アウディは安いという評判を聞きます。
安いのは何よりと言いたいところですが、安い理由次第では不安も募ります。
今回は、中古車データベースを徹底リサーチし、中古アウディは本当に安いのか、安い理由は何なのかを探ります。
その中では、おすすめ車種や狙い目車種も浮かび上がりましたので、あわせて見ましょう。
Contents
中古アウディの市場規模と価格帯
公平な検証には、最新のデータが欠かせません。
ここでは、2023年11月28日時点の中古車データベースを徹底的にリサーチし、まずは中古アウディの市場規模と価格帯を洗い出しておきます。
*中古アウディの市場規模
本当に中古アウディが安いとしても、その安い理由はネガティブなものばかりではないはずです。
たとえば、日本でのアウディの人気が高いあまり、流通量が多いということであれば、安い理由としては何ら違和感がありません。
JAIA(日本自動車輸入組合)が発表した2022年度の輸入車新規登録台数を見ると、アウディはメルセデス・ベンツやBMW、フォルクスワーゲンに続く4位(日本車の逆輸入を除く)で、シェアは7.44%となっています。
ドイツ車だけでトップ5を独占している状況で、アウディのシェアも大きくなっています。
では、こうした新車の勢力図は、中古車でも当てはまるのでしょうか?
さっそくリサーチしてみると、アウディはBMW MINIに続く5位で、シェアは6.55%でした。
新車のシェアよりも中古車のシェアが小さい場合、それは大事に乗り続けるユーザーが多いことを示唆します。
アウディは、そうしたユーザーに恵まれていると言えます。
*中古アウディの価格帯
中古アウディの流通量が少なければ、価格は上がるはずです。
つまり、すでにこの時点で、中古アウディが安い理由を探るという目的に疑問符が付きます。
さっそく、中古アウディの価格帯を調査してみました。
高価格帯の中古アウディは多数ありますが、価格差が大きい車種も確かにあります。
たとえば、R8やS8、RSシリーズやe-tronシリーズで、新車価格が1千万円を超えても、下は500万円以下というものも結構ありました。
そのため、何らかの理由で安くなった高級車種だけを見て、中古アウディが安いと判断してしまっている可能性もあります。
*中古アウディは本当に安い?
アウディに限りませんが、中古価格が高いか安いかの基準は人それぞれです。
たとえ安いとしても、その理由がネガティブなものばかりではないことも、前述した通りです。
特にアウディの場合、中古価格が安い理由としては、そもそも人気のブランドのため、流通量がそれなりに多いということもあります。
たとえば、ドイツを代表する、と言うより世界を代表する高級車であるメルセデス・ベンツも、中古となればピンキリの価格帯になります。
上級グレードとして名高いSクラスやCクラスでも、確かに1千万円前後のものもありますし、100万円以下で叩き売りされているものもある有様です。
つまり、メルセデス・ベンツが輸入車のトップであることも確認した通りで、流通量が多いだけに価格帯も広がるのです。
また、アウディの場合、高級車ブランドとしては珍しく車種が多く、リーズナブルな車種が多いことも大きな理由でしょう。
新車価格がリーズナブルなうえに、流通量が多ければ、価格が下がるのは当然です。
これらの点から、あるアウディが安く見えても、その安い理由が市場原理によるものであれば、大きく警戒する必要はないのではないでしょうか。
中古アウディのおすすめ車種と狙い目車種
中古アウディが安い理由として、ネガティブなものばかりではないことは、先に見た通りです。
しかし、他のブランドと同様、性能の劣化や不人気等の理由で安い車種も、もちろんあります。
ここでは、中古アウディの掘り出し物を探してみます。
*おすすめ車種と狙い目車種について
車好きにとって、中古車が流通し、自由に売買できる社会はありがたい限りです。
中古車が流通していることで、憧れの高級車にも手が届きやすくなります。
最近は認定中古車という制度もあり、メーカー公認の中古車店も多くあります。
そのため、中古車だからと言って敬遠するのはもったいないでしょう。
掘り出し物の中古車には、2つのタイプがあると言えます。
1つは、もともと性能や耐久性に定評があり、価格以上の価値が保証されている車種で、このタイプはおすすめ車種と言えます。
もう1つは、新車ではとても手が出ない価格なのに、中古車として破格の価格で売られているような車種で、このタイプは狙い目車種と言えます。
この2つのタイプについて、中古アウディの実例も交えながら確認しておきましょう。
*中古アウディのおすすめ車種
アウディには複数のシリーズがありますが、やはり定評があるのはAシリーズです。
セダンやハッチバックを基本とした正統派のシリーズで、おすすめ車種も多くあります。
ただ、A1やA3になると、もともとリーズナブルではありますが、それだけに性能面の不安があるのも事実です。
やはり、おすすめ車種としてはA4、A5、A6あたりになります。
特にA5は、高級感と実用性のバランスが絶妙な車種として人気で、中古でもそれなりの価格ですが、200万円前後の掘り出し物も多くあります。
A6も捨てがたいですが、日本だとやや扱いにくいかもしれません。
また、SUVが属するQシリーズですと、Q3とQ5あたりがおすすめです。
やはり高級感と実用性のバランスがとれており、性能面での評価も高いからです。
*中古アウディの狙い目車種
中古アウディではあっても、ランクが上のA8、Q7、Q8、あるいはRSシリーズともなれば手が出ない場合も多くなります。
それらの中から掘り出し物を探るのは容易ではありませんが、狙い目車種はあります。
たとえば、最上級セダンであるA8でも、基本グレードであれば数百万円で手が届く場合もあります。
アウディ自慢の技術を詰め込み、性能的な間違いはないRSシリーズでも、RS4、RS5あたりですと400万円台のものが出てきます。
また、アウディ自慢の電動車シリーズであるe-tronも狙い目車種の1つです。
e-tronも、新車ですと結構な価格ですが、中古となると500万円以下のものもあります。
それでも十分高いわけですが、真の車好きであれば、狙い目と言えば狙い目でしょう。
アウディの中古が安い理由とは?【まとめ】
今回は、安い中古アウディがあることをいぶかしがる方々のため、その安い理由を探ってみました。
もちろん、中古である以上、アウディといえども、年式が古かったり、あまり人気のない車種であったりすれば安くなります。
しかし、アウディの場合は、人気の裏返しである可能性もあるのです。
むしろ、メルセデス・ベンツやBMWに比べれば値崩れを起こしにくく、それだけ資産価値もあると言えます。
新車だとなかなか手が届かないと溜め息をついている方も、ぜひ一度、中古アウディを探してみてください。
年式は古くなるかもしれませんが、あなただけのおすすめ車種や狙い目車種が見つかるはずです。