駐車禁止は標識の手前ならOK?~どこからどこまでが違反?

交通ルールの中でも特に理解が浅く、都合よく解釈されがちなのが「駐車禁止」に関する規則です。

その中で「駐車禁止」の標識がある場所での駐車は、どこからどこまでの範囲が違反なのか、知っておきたい人は多いのではないでしょうか。

この記事では、駐車禁止標識がある場所で、その効果範囲はどこまでなのかを解説します。

駐車禁止の基本

まず、「駐車禁止」の基本的なルールを理解しましょう。

道路交通法では、駐車禁止の標識が設置されている区域内での駐車は駐車してはいけないと規定されています。

しかし、この「区域」を正しく認識できない人が多く、駐車禁止場所と意識せずに駐車してしまうドライバーが多くいます。

駐車禁止の標識の手前での駐車は許されるのか

多くの人が疑問に思うのは、駐車禁止の標識の「手前」での駐車が許されるかどうかです。

結論から言うと、標識の手前であっても先であっても、その標識が示す範囲内であれば駐車禁止になっています。

標識が目の前に存在するか、しないかで判断するものではありません。

「どこからどこまで」が駐車禁止区域か

では、具体的に「どこからどこまで」が駐車禁止区域なのでしょうか。

駐車禁止標識の効果は、その路線全体に及びます。

極論すると、数百メートルの区間を、一つの駐車禁止標識で規制することもできるのです。

ただ、それではあまりに横暴とも言えますので、一定間隔ごとに標識があったり、ブロック単位、つまり交差点から次の交差点までの範囲というのが一般的です。

通常は駐車禁止標識とともに補助標識があって、「ここから」「ここまで」というふうに記載されていることが多いです。

そのような場合、区間の間には標識がないこともあるので、駐車していいと考えてしまう人も多いですが、区間で示された場合、その区間内は標識の有無にかかわらず駐車禁止になります。

ちなみに、駐車禁止区間外であり、なおかつ補助標識「ここから」の手前であれば、駐車禁止にはなりません。

しかし、都市部ではほとんどの個所が駐車禁止ですので、そのような穴場を探すことは困難だと思います。

駐車禁止の範囲を正確に把握する

今回の解説では、範囲=区間としてのみ取り上げましたが、実際にはいろいろな「範囲」があることを忘れてはいけません。

時間や曜日、車両の種類も範囲という意味でとらえられます。

これらの範囲には、いろいろな組み合わせがありますが、以下に例を挙げます。

曜日+時間

駐車禁止標識に9-20と書かれており、補助標識で「日曜日と休日を除く」と記載されている場合。

平日の9時から20時は駐車禁止になります。

なお、標識で言う「休日」には、「土曜は含まれません」ので要注意です。

条件+曜日

補助標識で「人の乗降を除く、日曜・休日を除く」と書いてある場合。

平日の人の乗降での短時間の駐車は認められます。

条件+区間

補助標識で「車両はここまで」「自動車はここから」と書かれている場合、

車両はここ以降は駐車禁止とはならず、自動車のみここから駐車禁止となります。

車両というのは全てですので軽車両である自転車も含まれます。

自動車は、二輪車、軽車両以外の車両、つまり例外もありますが一般的には四輪車となります。

駐車禁止の標識手前なら駐車できるお?【まとめ】

「駐車禁止」は、標識の手前かどうかは関係なく、その標識が示す範囲内であれば違反として取り締まられます。

また、標識がなくても駐車禁止になっている範囲は道交法にいくつか存在します。

身近で代表的な例は、バス停から半径10メートルというものです。

この範囲では、標識の有無を問わず、駐車禁止になっているので注意してください。

駐車禁止の標識だけでなく、駐車禁止の規則そのものを正確に理解することが大切です。

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