左折は、右側に運転席がある日本車にとって、意外な危険をはらみます。
特に、都市部の交差点や繁忙な道路では、左折時の歩行者の見落としは非常に危険です。
今回は、左折時の歩行者の見落としについて、その原因や予防方法について解説します。
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左折時の歩行者の見落としの原因
左折時の歩行者の見落としは、様々な状況がありますが、例として以下ような原因が考えられます。
※車の死角
車には、サイドミラーやバックミラーなどの後方視界を確保するための装備が付いていますが、見える範囲は意外と狭く、死角が存在します。
歩行者や自転車は、これらの死角から突然現れて、ドライバーの視界に入らないまま巻き込まれることがあります。
死角は車のミラーの配置や形状、車体のデザインなどによっても変わってきますので、運転席から見てどのあたりが死角になるかを早めに把握しておくことが重要です。
※環境の死角
道路脇の植栽、看板、電柱、フェンスなど、視界を阻むものは交差点によくあります。
※歩行者や自転車の予期せぬ行動
歩行者や自転車は、左折する車の存在に気づかず、横断歩道や道路を横断しようとすることがあります。
また、信号無視や斜め横断などの横断禁止違反を犯して、左折する車の進路を横切ってくることもあります。
これらの行為は左折しようとするクルマから見ると、かなりのリスクになります。
※ドライバーの注意散漫
そもそも左折に限らず運転中は禁止事項ですが、スマートフォンの操作やカーナビの操作など、運転中に他の作業に集中していると、歩行者や自転車を見落とすリスクが一気に高まります。
左折時の歩行者の見落としを予防する方法
左折時の歩行者の見落としを防ぐためには、以下の対策を講じることが重要です。
※十分な安全確認を行う
言うまでもありませんが、左折する際には、必ず交差点内外をしっかりと確認しましょう。
クルマのサイドミラーやバックミラーだけでなく、頭を左右に振って目視でも確認することが大切です。
また、道路上に設置してあるコーナーミラーも活用しましょう。
※交差点に近づく前に確認
左折に入る交差点の数m手前から、交差点に向かっていく自転車や歩行者を確認するようにしましょう。
その歩行者が走っているのかどうか、自転車がどのように走っているかなども参考になります。
事前に歩行者や自転車の存在を察知し、スピード差なども意識することで、交差点でバッティングするタイミングがわかり、車速を調整することも可能です。
もちろん、脇見運転にならないように、進行方向も注視しつつ確認することがポイントです。
※車の死角を認識する
すでに前述の通り、運転するクルマの死角を理解することはとても重要です。
死角には適切な確認方法がありますので、調べて参考にするとよいでしょう。
※歩行者や自転車に注意を促すのはNG
左折する際に、クラクションを鳴らすことは原則NGとなります。
クラクションは容易に鳴らしてはいけないということと、横断する歩行者を妨害してはならないからです。
ただし、歩行者がクルマを認識していないと思われる場合、リスクが有ると思われる場合などは鳴らすことはできます。
左折時の歩行者の見落としを予防するための取り組み
左折時の歩行者の見落としを予防するためには、ドライバーだけでなく、歩行者や自転車も意識を高めることが重要です。
歩行者や自転車は、左折する車の存在に注意して、横断歩道や道路を横断しましょう。
特に最近は自転車の無謀運転や、歩きスマホなど、クルマ側が気をつけていても、危険が減らないケースも見受けられます。
中には「クルマが止まってくれると思っているのではないか」と疑念を感じるくらい、走行するクルマを意識せずに進行する歩行者もいます。
歩行者、自転車、クルマ問わず、信号や標識を守って、安全に交通ルールを守って行動しましょう。
左折時の歩行者見落としの対策【まとめ】
左折時の歩行者の見落としは、多くの交通事故の原因となっています。
ドライバーとしては、常に注意深く運転し、死角や歩行者の動きをしっかりと確認することが大切です。
また、歩行者や自転車の方も、自身の安全のために、車との距離を保つなどの注意を払うことが必要です。
左折時の歩行者の見落としは、ドライバーと歩行者や自転車の双方の意識によって予防することができます。